草木染めは自然の植物(一部昆虫)から色素成分を抽出した液体色素(天然色素)で染める仕上げです。染め上げた後の仕上げにはオイルを使用しております。「天然染料」、植物油をベースとした「自然塗料」、そして「天然木」の3者が織り成す今までにない、繊細且つ鮮やかな「和」の彩をお楽しみください。草木染めをした後、ウレタン塗装をして最終仕上げをします。
種類
草木染の染色の種類をいくつかご紹介いたします。
ログウッド
ログウッドはメキシコなど中南米原産の豆科の喬木です。繁殖力が強く、10~20年で6~12メ-トルにもなります。心材を染料として用います。赤紫色から媒染剤により、灰黒色まで発色します。日本には明治の以降に入り、檳榔子に変って黒染に用いられる様になりました。大航海時代には、南米からヨ-ロッパへ渡り、海賊の略奪にも逢ったという話です。
インド藍
藍はインドシナの南部の原産といわれています、日本には飛鳥時代に中国から渡米し広く栽培されて染色または薬用として使用されていたようですが、現在では徳島県のほかは各地でわずかに作られているだけになりました。年草で茎の高さ70cm前後。葉を乾かすと藍色になるので、藍色の色素が含まれている事が分かります。9月頃、穂状の小花をつけ、花は紅色のものが多いですが白花もあります。藍は水色(浅葱)から藍色「縹」(はなだ)、紺色までの青色のすべてを染める天然色素の代表的な青系色素です。
梔子
「クチナシ」の名前の由来は果実が裂開しないことからだといわれています。静岡県以外の本州・四国・九州の山地から台湾・中国・フィリピンにわたって分布。高さは2m内外で庭園などに栽植される多年生の常緑低木でもあります。薬用(内用)として、胆汁分泌の促進、鎮静、血圧降下作用、外用としては消炎の効果があるそうです。また白色の花弁は芳香がありわずかに甘味があって、生のままでも、煮ても食用にすることができるそうです(煮るとぬるぬるになる)。熟した果実は染料となり、古代より染色に重用されていたといわれています。バイオ技術により近年では青系色素としても使用されるようになりました。
蓬
よもぎは九州・沖縄・台湾・中国に自生するキク科の植物です。葉は羽状に分れており表面は深緑色ですが、裏の葉白い綿毛が生えています。春には若葉を摘んで草餅(蓬餅)にします。蓬には邪気を払う力があり、これを食べると寿命が延びる、という言い伝えから、3月の節句に供されます。蓬は別名モグサとも言われますが、これは燃え草、つまり葉の裏の生長した葉の裏面の白い毛を集めて乾燥させたものを灸治に用いることからきています。葉と茎を用い、結合する金属塩によって複数の色相に発色する多色性染料である事はわかっています。近年はアトピ-性皮膚炎などにも良い、と言われ始めています。
お茶
お茶は広く知られている様にツバキ科の常緑潅木です。乾燥させた葉を染色に用いまた”お茶”として飲用にもちいられています。もともと中国から日本に伝わってきたのですが、古代は薬用に供したと伝えられています。
注意事項
使用の際に、なるべく水や汚れ、傷がつかないように注意してください。水のついたコップや熱い物を乗せたりすると輪染みが発生する可能性があります。鉄と木が反応して黒いシミになることがありますので、鉄が含まれた食器などを乗せる時はマットなどをご使用ください。
毎日のメンテナンス
通常のメンテナンスとしては、水や汚れがついてしまった場合、乾拭きします。汚れが取れない場合は水をつけて固く絞った柔らかい布で拭きます。そのあとで、水分が表面に残らないように乾拭きをします。
キズや汚れがついてしまった場合
一般のオイル仕上げの板とは違い、サンドペーパーを使うと表面の染色がはがれてしまう可能性がありますので、ご使用はお控え下さい。傷が目立つようになり気になる場合は業者による塗り替えをおすすめしますので、一度販売店へのご連絡をお願い致します。染色がはがれてしまった場合は有償で染色し直すことが可能です。
定期的なメンテナンス
定期メンテナンスについては、時間が経ってオイルが木に馴染んでくると、ツヤが少なくなったり水をはじく力が弱くなって来たりしますので、必要です。木表面の乾燥を防ぎ、肌理細かな木肌を維持するために年1~2回、乾燥する冬の前に、オイルを塗るのが理想ですが、塗膜のあるうちに市販のオスモカラーなどのワックス&クリーナーでお手入れして頂いた方が簡単ですのでそちらをおすすめします。ご不明な点がございましたら販売店までご連絡ください。