【もくログVol.58】 辛夷

こんにちは。


今日はおそらく読めないような難しい漢字の木についてご紹介します。

漢字だけでいうと日本の木じゃないような気もすると思いますが、日本全土と一部満州島にも分布している木です。
ほぼ日本の固有種といっても過言ではありません。

さて、この木は実は珍しく、日本語の和名がそのまま学名になっている木なのです。
日本固有種ですぐに出てくるのは「コウヤマキ」や「ホオノキ」「スギ」などですが、どれも和名が学名に入っていることはありません。

この木の学名は「学名:Magnolia kobus DC」

Magnoliaは科名 kobusは「樹種名」 DCは人名


そうこの木は「コブシ」と読みます。

よく知って見える方は木というより、花をすぐに思い浮かべるかもしれませんね。
白く大きい花が咲きます。
これは、同じ科の「モクレン」や「ホオノキ」なんかも同じような華を咲かせますよね。

さて、この不思議な「コブシ」という名前、なんでこの名前になったか定かではないようですが、一説には実がぼこぼこしているさまを小さい赤ちゃんのこぶしに似ていると見立ててつけられたといわれています。

その実がこちら。

ぼこぼこしたこの実は赤くなったものを集めて、焼酎につけたり、果実酒としてつくることもでき、少し変わった香りがするお酒が楽しめるのだとか。
漢方にもなるようです。
また、花は砂糖漬けにして食べたり、樹皮はお茶にしたりと様々な利用がされています。
ただし、樹皮は有毒のようなので、十分に気を付けてくださいね。


材はホオノキに似ていますが、ホオノキよりも材としては劣るため、
主な用途はないようですが、コブシの樹皮は少し面白い模様をしていることから、樹皮を活かした柱として使われることがあります。


さて、いつものように板のご紹介もできたらいいのですが、過去に取り扱っていたコブシの柱が売れてしまい、現在在庫としておいていない状況です。
また、入荷次第ご案内したいと思います!!

今日はこの木のご紹介でした♪