Q:どんな欠点があるのですか?

【気になる質問】

Q:どんな欠点があるのですか?

設計事務所のあるお客様とお電話で板の選定の聞き取りをしていると、
こんなことを聞かれました。


一瞬詰まり、「節とか、割れとか、虫穴とか…」など頭に浮かんだものは話をさせてもらったのですが、もしかしたら欠点のこともあまり知られていないのかもしれない。と思い、今回記事にしてみました。

単純に考えたら同じものがない一枚板において、欠点と呼んでしまうものを見つければ安くなるポイントとなります。
基本的に板は引き算と言われ欠点で値が左右することは当然の世界です。
逆に板にとってプラスとなるのは杢やサイズとなります。


しかし、欠点は人によってはプラスになることがあります。
例えば、節があった方が自然っぽくていい!
といった方もみえると思いますし、
穴が開いていたらそこに何か(レジンなど?)で埋めておしゃれにできるかも…
など、本当に人によりけりなのです。

では、板にとって欠点と呼んでいるものを写真付きで紹介していきます。
並び順は全体的に多くの板にみられる順番に紹介していきます。
参考程度にみてください。


〇 割れ


こちらは本当にどの板でも起こりうる欠点です。

サイズが十分であれば切り落としてしまうこともできます。また契りを入れる、など対処法はあります。
契りをいれることは蝶々の形をしていてオシャレだと好評をうけることもあります。


〇 反り


反らない板はない!とは本当のことで、どの板にでも起こりうる欠点です。
乾燥している材であれば使えなくなるほど反ってくることはありませんが、完成後も少なからず反りは出てくる、一枚板には付き物の欠点です。

しかし、最近強者に出会いました。
見事に反りまくったジンダイタモの板を「愛嬌があるね~」と好まれてご購入頂きました。
聞くとあえて反ったまま加工して、新しい会社のデスクにするとのこと。なんとも斬新な発想にまさに空いた口がふさがらない状態でした。

こんなことはめったにない、稀なことですが、どんな欠点も人によっては利点になってくるものなのかもしれないとその時実感しました。(笑)

〇 節


こちらも多くの板に入りうる可能性がある欠点です。

大きい物から小さい物まで、物によっては節だらけだったりするものもあります。
しかし、これも味だ。
と言われればもちろん、その通りですし、買って頂くその方が好きか嫌いかによるところが大きいです。


〇 穴


節の中心が抜けてしまったり、貫通はしてないけど穴が開いていたり、と大小合わせるとそれなりにみる欠点です。

しかしこの欠点は、この穴がいい!といってご購入されるお客様もそれなりに見えます。

あるお客様は三日月のような形をしているのが気に入られ、ご購入頂きました。

また、個人的には少し大きめの穴の部分にちょっとした植物が植わっているオシャレな写真をみて、すごく感激した覚えがあります。

〇 虫穴(ピンホール)

大きな虫穴
ピンホールと呼ばれる小さな虫穴


大きいものや小さいピンホールと呼ばれるものまで虫が明けたとされる穴のことを指している欠点です。

虫という単語があまりいい印象を頂かない方はもちろんその通りだと思います。

もちろん埋めることは可能です!

この写真に見える小さな穴がピンホールと呼ばれる虫穴です。

こちらも、埋めることは可能で、弊社では熟練の職人さんが綺麗に仕上げます!

〇 アオ


こちらは白木に見られる欠点です。
写真では見難いと思いますが、この灰色がかった薄汚れたところのことを言います。

削ったら綺麗にとれそうなイメージを持たれる方も多いと思うのですが、削っても消えません。

まだ出会ったことはないですが、これも汚い!とみるか、デザインだ!とみるかによって印象は違ってくるのかもしれません。

〇 スポルテッド


こちらは人によっては欠点という方と、利点という方とはっきり分かれる欠点です。

雨が侵食しカビが生えてできるこの黒い線。

個人的には欠点と思ったことはないですが、嫌な人には嫌だろうと思います!

〇 釘


こちらは何度か紹介しているウォールナットに多い欠点です。

また、ウォールナットと反応し、酸化して黒くなってしまうのもあまりきれいに見えず欠点となります。

ただ、ウォールなとに入っていることが多いとはいえ、どの板も入っているわけではなく、レアと言われればレアです。
たまに弾丸が入っていることもあるため「木に弾が入っている・いた」というのは人に少し自慢できるいいネタかもしれませんね(笑)


大体こんなところでしょうか。

今回最後に言えるのは、
欠点は、見方によっては利点。
どんな板にも愛嬌があります!(笑)

ぜひ、自分にあった一枚を探してみてください!!