こんにちは。
今日は長さ2000、幅1200、厚み80の総杢「トチ」を施工させて頂いたので、その流れをお届けしたいと思います。
一本の電話から
板蔵の原板倉庫に原板の状態で入ってきたのは2020年の1月。
乾燥材として入手をしましたが、驚くのはその大きさ。
この時のトチは 長さ2250 幅1800(最大で) 厚み80 というサイズでした。
一番驚くのはこの幅です!
広いところで1800ですが、この幅がある板はトチでもなかなかありませんし、他の木でもなかかなかありません。
検品をし終えて、そろそろ倉庫にしまおうかとしているときに、一本の電話が入りました。
お客様はご要望はなんと置物として2000×1000以上のサイズのある白木が欲しいとのことでした。
本当にまさに狙ったかのようなタイミングで、しかも、なかなかサイズとしてものがないような板がぴったりとその時期に入ってきたというなんとも運命を感じるような出来事でした。
すぐにご提案し、商談は成立したのですが、このサイズともなると問題は出てきます。
大きすぎて加工できない
実は一枚板は基本的に横の幅が1200までが機械に入るギリギリのサイズなのです。
現状のサイズは1800。
手作業で加工すれば加工ができないわけではないですが、時間も手間もかかりすぎてしまうため、今回は広すぎる幅をチェーンソーでカットし、一部人工的に耳を作ることで手を打たせてもらいました。
それでも基本的には手作業で行われます。
大きいものほど手作業になり、時間も手間もかかりますが、職人技が光る一枚になります。
その成果もあり、削って塗装すると一期に全面杢があらわに!!
これは息を呑むぐらいの美しさですよね!!
波打っているような杢もあれば、細かい縮杢も入っています。
見渡す限りの杢に、加工屋もうなった、最高級品なのは間違いなしです!!
納品
納品後、写真をお客様よりお送り頂きました。
ここは東京にある「公益財団法人 日本書道教育学会」様です。
そもそもオブジェとして納品させて頂くのもかなり珍しいですが、その中でもこのサイズの最高級な杢のトチを収めさせて頂く事もないため、弊社としても良い経験となりました。
ありがとうございました!